すっかり春の陽気になりましたね。
お花見やお散歩等、お出かけすることも多くなるこの季節。
同時にワンちゃんとのお散歩での、とある被害の報告が増える時期でもあります。
「お散歩で被害!?」
ビックリされた方も多いと思いますが、実は被害者となるのはワンちゃんだけではありません。
外出するネコちゃん、そして人も襲われることがあるので注意が必要です。
その犯人とは・・・
そう、「マダニ」です。
近年は報道などでも耳にすることが多く、非常に心配される方もいらっしゃいます。
マダニは8本脚を持つクモに近い節足動物で、動物の血のみを栄養としており、草木の葉っぱに隠れて、獲物が近づくのをじっと待ち、咬みついて吸血する機会をうかがっています。
以前までは、咬みつかれてしまう可能性がある場所といえば、山間部や河川敷などの草木が生い茂るような場所でしたが、近年ではマダニの生息範囲が急速に拡大してきており、近所のお散歩で咬みつかれてしまったり、なかには自宅の庭で寄生されてしまったりしたケースもあります。
マダニが怖いのは、吸血の被害だけではなく動物と人へ病気を媒介することです。
細菌やウイルス、原虫、リケッチア(細菌より小さくウイルスより大きい微生物)といった様々な病原体が媒介されることが知られており、数年前からは、SFTS( 重症熱性血小板減少症候群)ウイルス感染症が特に問題となっています。
SFTSウイルス感染症は国内で死者も出ており、国立感染症研究所等から注意喚起がなされています。
Webサイトでも詳しく紹介されていますので、ご覧になったうえで気を付けていただきたいと思います。
▶︎ 国立感染研究所「マダニ対策、今できること」
https://www.niid.go.jp/niid/ja/sfts/2287-ent/3964-madanitaisaku.html
では、ワンちゃんやネコちゃんはマダニの被害に遭わないためにどうしたら良いでしょうか?
★「全身を覆う服を着る」
これも効果的かも知れませんが、宇宙服みたいな防護服でのお散歩はあまり楽しくないですよね。
★「一切外出をしない」
これも確実な予防にはなりますが、どうしても外出したがるネコちゃんや、お散歩好きなワンちゃんには酷です。
★ 一番のオススメは、「寄生を予防する薬の使用」です。
予防薬を使用すると、速やかにマダニを駆除して病気の伝染を防ぐことができます。
「うちの子はお薬飲めないよ」という方もいらっしゃると思いますが、今は美味しいおやつタイプや、背中に垂らすだけのスポットタイプがあり、予防が簡単にできます。
月に1回の投与でできるマダニ寄生の予防。
人への被害を防ぐことはもちろん、大切な家族であるワンちゃんやネコちゃんの健康のためにも、ぜひ予防をしてあげましょう!
詳しくはかかりつけの動物病院でお尋ねください。
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寄稿:本庄犬猫病院 院長/山本 慎也 先生 <獣医師・獣医医学博士>
▼本庄犬猫病院▼(ほんじょういぬねこびょういん)
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診療対象動物:犬および猫
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